介護職員の処遇改善につきましては、これまでにも何度かの取り組みが行われてきましたが、令和元（2019）年10月の消費税引き上げに伴う介護報酬改定対応として「介護職員等特定処遇改善加算」が創設されました。

当該加算を算定するにあたり、下記要件を満たしている必要があります。

1．処遇改善（Ⅰ）～（Ⅲ）のいずれかを取得していること。
2．処遇改善加算の職場環境等要件に関し、複数の取組を行っていること。
3．処遇改善加算に基づく取組について、ホームページへの掲載等を通じた見える化を行っていること。

処遇改善加算取得状況について

全事業が介護職員処遇改善加算（Ⅰ）、介護職員等ベースアップ等支援加算を算定しており、介護職員等特定処遇改善加算(以下、特定加算)の取得状況は以下の通りです。

老健	特定加算（Ⅱ）
短期（予防含む）	特定加算（Ⅱ）
通所	特定加算（Ⅱ）

加算の取得状況：介護職員等特定処遇改善加算（Ⅱ）

見える化要件に基づき、賃金以外の処遇改善に関する施設の取り組み内容を下記に掲示します。

分類	職場環境等要件項目	施設の取組
資質の向上	働きながら介護福祉士を目指す者に対する 実務者研修受講支援や、より専門性の高い介護 技術を取得しようとする者に対する喀痰吸引、 認知症ケア、サービス提供責任者研修、中堅職員 に対するマネジメント研修の受講支援。	外部研修を利用して職員研修を行っており、 介護主任等に対して指導者・リーダー研修 を取り入れている。 資格取得によるキャリアアップ制度の導入を 行っている。
労働環境 ・処遇の改善	子育てとの両立を目指す者のための育児休業 制度等の充実、事業所内保育施設の整備。	仕事と子育ての両立支援として育児休業や 短時間勤務が可能なシフトを導入している。
	有給休暇が取得しやすい環境の整備。	介護職員を増員し、有休の取得しやすい環境を 整備している。
	短時間労働者等も受信可能な健康診断・ストレス チェックや、従業員のための休憩室の設置等 健康管理対策の実施。	短時間労働者等にも年次健康診断・ストレス チェックを実施。 全館禁煙とし分煙に取り組んでいる。
	介護職員の身体の負担軽減のための介護技術の 修得支援、介護ロボットやリフト等の介護機器 導入及び研修等による腰痛対策の実施。	特殊浴槽の導入や、移乗用マット等の機器の 導入を行っている。
その他	他産業からの転職者・主婦層・中高齢者等、 経験者・有資格者等にこだわらない幅広い採用の 仕組みの構築。	未経験者や主婦層等、有資格者にこだわらず 積極的に採用している。
	ミーティング等による職場内のコミュニケーションの円滑化による個々の介護職員の気づきを 踏まえた勤務環境やケア内容の改善。	各所属長による運営会議にて、施設内情報の共有 を図る。 月２回の各ユニットリーダーによるリーダー会を 実施。
	利用者本位のケア方針など介護保険や法人の 理念等を定期的に学ぶ機会の提供。	入職時に施設理念の説明を行っている。 介護保険の制度内容や介護技術を学ぶ機会を オンライン研修にて提供している。
	職員増員による業務負担の軽減。	生活介助職員を採用することで業務を分担し 介護職の業務負担の軽減を行っている。